8/12(木)
セクレトセールとセレクションが終わり、1歳馬が揃うと、毎年この時期には1歳馬の厩舎選定となる。
サマーセールやオータムセールは不参加です。
西山茂行の1歳馬は52頭。
本間 茂場長が1頭ずつすべて馬をチェックして、厩舎原案を作ります。
そこへ西山茂行の嗜好が入り修正。
毎年1~2件あります。
こちらが選定を決めて、調教師にお願いして、断られることも毎年1~2件あります。
「今年の1歳は満杯でして。」
と体よく断られます。
断られる理由はいろいろありますが、ここでは触れないようにしましょう。
問題は…
西山茂行は西山牧場と100%同じです。
(Twitterで「セイウンスカイ、ニシノフラワーはお父さんの馬です。あなたが自分の馬と言うのは卑怯です。」と絡まれましたが、すべて西山牧場の管理下にある馬です。アホか、と思いましたが…)
これから先はあまり調教師には読んで欲しくない話。
西山牧場はオーナーブリーダーです。
繁殖牝馬を約50頭所有しています。
繁殖牝馬が50頭いると、不妊、流産、出産事故などで無事に1歳になるのは8割。つまり、40頭前後です。
そこへ庭先取引とセクレト、セレクションの競りで約10頭追加。
合わせて約50頭になります。
この競りなどで購入した馬は調教師に断られることはありません。
問題は…
オーナーブリーダーとしてのいわゆる西山繁殖牝馬の子には40頭のうち、必ず小さい馬、脚部内向、外向の馬、いろいろいます。
毎年、不安な馬は5~6頭はいます。
これをどうやって調教師にお願いするか、が西山牧場の腕です。
この不安な馬が絶対に走らないか?と言うと、そうでもないのが競馬の不思議です。
昭和の終わりの話ですが、栗東の(故)田所稔調教師から電話があり、わしが受けた。9月の頭。
「急に馬房が空いたのですが何か二歳(当時の表記は三歳)はいませんか?」
西山牧場に電話したら
「1頭足曲がりの2歳がいますけど」
「それを入れてしまおう。」
「いいんですか?」
「いいでしょう。」
すると2日後、田所稔調教師から電話。
「今日入厩舎しました。素晴らしい馬をありがとうございました。」
そしてニシノバルカンと命名されたその馬が10月の京都で新馬戦楽勝。
12月1週目の千両賞も楽勝。
中1週で阪神三歳S(GⅠ)に一番人気1,9倍で出走。
向こう正面で骨折競走中止で予後不良。
そんなこともありました。
で、話を戻します。
わかりやすい話をすると、いい馬は簡単に決まります。
小さい馬、脚部不安の馬を厩舎に入れるのが大変です。
いままで、困った時の田所秀孝厩舎があったけれど、今年の2月に定年引退。
さて、どうするか?
これは馬主と調教師の人間関係ですね。
西山茂行は一番いい馬をお願いする厩舎に困った馬をお願いする案を作っています。
そう言えばニシノフラワーも小さな牝馬で余っていた馬でした。
松田正弘調教師に「もう少し馬格のある馬はいないのか?」と言われたのを思い出します。
セイウンスカイも残り馬でした。
馬格はあったけれど、父のシェリフズスターがダメ種牡馬だったため…
調教師は馬を預かるのではなく人を預かる。
父の西山正行から教わった言葉です。
さて1歳、どんなラインナップになりますか。
Source: 西山牧場オーナーの笑気分
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